英語学科3年の齋藤涼太です。
今回は、アメリカンジョークの紹介と解説をしたいと思います。
ある日の午後、一人の金持ちな弁護士がリムジンの後部座席に座り車を走らせていると、二人の男が道端で草を食べているのを見かけた。
弁護士は運転手に止まるよう命令すると、外に出て彼らに声をかけた。
「どうして草なんか食べているんだ?」
「食べ物を買うお金が無いんです。」と貧乏な男が言った。
「それなら、私と一緒に家に来たまえ。」
「だけど、私には妻と二人の子供がいるんです。」
「彼らも連れてきなさい。」
弁護士はもう一人のほうに向き直って言った。
「君も我々と一緒に来たまえ。」
「しかし、私にも妻と六人の子供がいるんです。」と二人目の男。
「一緒に連れてきなさい。」
弁護士はそう答えると、自分のリムジンに向った。
さすがに大きなリムジンとはいえ、やや窮屈だったが、なんとか全員がリムジンに乗り込んだ。
車が発車すると、貧乏な男は言った。
「あなたはとても優しい方だ。私たち全員を連れて行ってくださるなんて・・・。本当にありがとうございます。」
すると、弁護士は答えた。
「なぁに、気にすることはないよ。うちの庭の草は30センチ近くまで伸びてしまっているんだ。」
ー解説ー
男たちは、弁護士が食べ物を恵んでくれると思っています。しかし、弁護士は、庭の草を食べさせてあげれば、草刈りをする手間が省けてちょうど良いとしか思っていないのです。この両者の食い違いっぷりがこのジョークのポイントですね。
ーコメントー
このように、アメリカでは弁護士はジョークの恰好のターゲットとなっており、弁護士に関連したジョークが非常に多く存在するのです。その理由はなぜでしょうか?
それは、弁護士数の激増と弁護士広告の解禁にあります。1950年代に全米で20万人だった弁護士は現在100万人を突破していて、過当競争のなかで派手な広告や営業活動を展開する弁護士が急増したのです。その結果、弁護士の品格や倫理観の著しい低下をもたらし、国民からの信頼を失ってしまいました。そして「弁護士=金の亡者」という認識が広がり、今や大衆の嘲笑の対象となってしまったのです。
アメリカンジョークには面白いものがたくさんあるので、皆さんも味わってみてくださいね。
それでは、また次回!
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